この記事では、
娘が『川崎病』を発症した時の体験談を病気説明を交えながら解説しています。
川崎病というものを知らなかった自分には、とても衝撃的で怖いものでした。
川崎病は、早期発見がとても大切な病です。
この記事を通して、川崎病について知ってもらい、お子様への早い処置のきっかけに慣れれば幸いです。
この記事でわかる事
川崎病について
川崎病の治療
娘が入院した時の例
川崎病とは?
川崎病は、4歳以下の子供に発症しやすく、『身体中の血管に炎症が起きてしまう』病気です。
この病気で一番怖いのは合併症を起こす危険がある所です。
発見が遅いほど、心臓の冠動脈がボロボロになり、『肝動脈瘤』という合併症を起こしてしまいます。
肝動脈瘤
心臓の筋肉に血液を送る血管である冠動脈が、プクッと膨らみ、瘤と呼ばれるコブが出来てしまう。
コブが出来ると、血栓(血の塊)が出来やすくなり、
心臓発作・突然死のリスクが生まれる。
毎年1万人以上の子供が発症しているみたいですが、
はっきりとした原因は解っていない病気だそうです。
川崎病の入院生活
川崎病の発症
最初は、風邪を引いたのか小児科へ子供を連れて行った事でした。
夜泣きと咳がひどく、
『早めに受診させたほうが良い』と連れて行きました。
診断は『りんご病と風邪の併発』。
そんな事あるの?と夫婦共に疑いながらも治療に専念しました。
しかし、処方された飲み薬・坐薬を使用しても熱が下がらず、体に湿疹も出来始めた為、2日後の朝もう一度小児科へ行きました。
診断してもらうと、
『川崎病かもしれない。最寄りの病院へすぐに受診してほしい』と言われました。
小児科へは奥様が連れて行ってくれて、私は職場で連絡を受けました。
とてもじゃないけど、不安で仕事にならなかったのを覚えてます。
川崎病でそのまま入院
奥様からの電話後、会社を早退をし急いで病院へ。
子供の処置室へ向かうと、点滴をつけた痛々しい姿の子供と対面。
血液検査を済ませ、心エコー(心臓超音波検査)をする所でした。
写真は、心エコー検査の為に薬で眠ってもらった時のものです。
ココでの最初の診断は、
『おそらく川崎病です。検査結果で入院期間と治療法が決めましょう』との事でした。
この時点で、入院する事はほぼ確定。
2歳にもなってない我が子に、そこまで辛い想いをさせてしまったんだなと夫婦で悔やみました。
川崎病での検査
この時の検査は、
血液検査、心電図検査、心エコー(心臓超音波検査)だったと思います。
・血液検査
炎症の程度や合併症がないかを調べる
・心電図
心臓の筋肉は正常かどうか調べる
・心エコー(心臓超音波検査)
心臓や冠動脈の様子を調べ、瘤と呼ばれるコブが出来ていないかを確認する
川崎病の判断基準
処置室で待っていると、担当の先生が説明に来てくれました。
結果は『川崎病』。
発見がとても早かったようで、
『血液検査の結果はそんなに悪くない』との事でした。
しかし、
コレが出たら川崎病と言われる6つの項目に全て当てはまっていた為、川崎病と診断されました。
川崎病の6つの判断項目
川崎病と疑われる症状は6つあり、その内5つ当てはまれば川崎病だと言われます。
高熱が下がらなくて心配💦
そんな時は下記の6つの症状がないか確認してみて下さい。
個人的に、3つあれば相談しても良い気がします。気づいてない事があるかも知れません。
少し様子を見るのは、その後にしましょう。
- 38℃以上の高熱が3日以上続く。
- 目が充血している。
- 舌にプツプツと出来物があり赤い。(いちご舌)
- 首のリンパ節が腫れている。
- 手足が赤くむくんでいる。
- 身体中に発疹が出ている。
引用元:https://www.saiseikai.or.jp/medical/disease/kawasaki_disease/
何もいいますが、早期発見が重要なカギとなります。
娘の場合、高熱・手足のむくみ・発疹・目の充血は夫婦で気づきました。
リンパ節の腫れ・いちご舌は病院で分かった事でした。
最低1週間の入院治療
川崎病の診断後、治療についての話をされました。
血液検査の結果もあり、点滴と飲み薬で治療で行なっていくとの事でした。
1回目の点滴で薬が効けば、薬を減らしていき、それでも発熱しなければ、最低1週間くらいで退院できるそうでした。
もし効かなかったり、途中で発熱してしまうと、その分入院も長引いてしまうと言われました。
正直、『大事にならなくて良かった』と思う反面。
子供に『1週間もベットから降りられない生活をさせるのか』と抵抗も感じました。
それもあって、尚更早く良くなってほしい!と思っていました。
川崎病の治療
川崎病の治療法は、
合併症の『肝動脈瘤』を残さないように、血液の炎症を早めに抑える事が重要とされます。
血液製剤の点滴と炎症を抑える飲み薬を投与しながら、数回の血液検査と心エコー検査で経過を確認していきます。
1回目の点滴で、炎症を抑まり熱が下がり、最短での退院に繋げられます。
もし炎症を抑えられなければ、もう一度同じ薬で点滴を行い、それでも効かない時は強い薬へ変更していきます。
症状が軽かったり・治りが良ければ1・2週間で退院できます。
しかし、発見が遅い・熱が下がらない等の問題があれば、月単位での入院となります。
人によっては、3ヵ月近く入院した子もいるそうです。
川崎病の入院生活
入院中は、ベットから出る事は出来ず、点滴が外れたりしないかヒヤヒヤしてました。
1歳だと大人しくしている事なんて出来ないし、ベットには落下防止の柵が常にされていました。
心電図も取り付けていた為、動いて外れるたびに看護師さんが直しに来てくれてました。
飲み薬は朝昼晩の粉薬が出され、
リンゴ味のジュレで誤魔化しながら食後に飲ませました。
入院中大変だった事
大変だった事
- 看護士が来るたびに泣く
- 動いて点滴が取れないか不安
- 子供のヒマをどう無くすか
1歳での入院だったので、当然付き添い入院。
昼間は良くても、夜寝る時は『ママ!ママ!』となってしまう為、
夜はママ。昼間は可能な限り交代して付き添いを行いました。
点滴・心電図が外れないかには気を使いました。
1番は大変だったのは、『どうヒマにさせないか』でした。
大人でも入院するのは嫌なのに、1歳子供にはとてもストレスだったと思います。
少しでも子供が楽しめる様に、ちょっとしたオモチャを買って行きました。
親戚からも気にかけてもらい、オモチャを頂けたりしました。
100円ショップで楽しそうなオモチャを買っていきました。
玩具コーナーに良いものが無ければ、ペットコーナーやそれ以外の所も探しましたね。
子供は何でもオモチャに出来るので、楽しければイイと(笑)
一番楽しんでいたのは、携帯でYouTubeでしたね。
良くないと思いながらも、子供が楽しめる事を優先してました。
また、看護士さんが来る度に泣いてました。
子供ながらに、『嫌な事をされるんじゃないか!』と不安だったのだと思います。
入院中の食事
食事については、管理栄養士の方が来て『何が食べられるか・アレルギーがないか』を相談しに来てくれました。
食べが悪くなれば、途中でも変えても貰えましたよ。
入院中のご飯は、付き添い入院と言えど娘の分だけ出ました。
その為、我々親のご飯は持参。
子供と一緒に食べれば、『それ食べたい!』となってしまう為、
子供が食べて問題ない淡泊な味付けのパンやおにぎりを持参してました。
先に娘を食べさせてから食べてましたが、案の定取られてました(笑)
途中からは『たくさん食べて、早く良くなればイイや』と思ってましたね
幸い、娘は食事制限が無かったので、家からオヤツも持参出来ましたよ。
川崎病完治まで
入院4日目になると、点滴が外され朝だけ飲み薬を飲む流れに。
発熱に備えて、点滴の根本はそのままでしたが、
管に制限されない事でずいぶん本人も楽になったと思います。
奥様からは、『これで寝ている時も気にしないで済む』と喜んでました。
この頃から入浴も出来てました。
その後も、熱は上がらず心エコー検査も問題が見つからなかった為、
入院から8日後には退院予定と言われました。
それからも熱が上がる事はなく、予定通り退院の日が決まり、定期検診は必要となるが、今まで通りの生活をしても良いとの事でした。
その頃には点滴の根本も全て外れて、子供も看護士さん達に慣れ始めていました。
退院
退院の日。仕事は半休を貰い、病院へ。
退院する時にはかなりの大荷物になっていました。
ザックリ見ても、スーパーの買い物かご5つ分くらいありそうでした(笑)
そのままどこか遊びに連れて行きたい気持ちもありましたが、入院生活で体力も落ちていたり、まだ全快とは言えないそうなので、大人しく帰宅。
娘も久しぶりの帰宅がどこか嬉しそうな感じでした。
帰宅して娘が最初にした事は、YouTubeを見る事でした(笑)
ちなみに個室入院でしたが、病院からの入院費は1歳だった事もあり、1万円5千円掛からないくらいでした。
掛かったのは、レンタルした物の費用と娘の食事代金だけでした。
無事退院して思った事
最初『川崎病』の名前を聞いた時は、何もわからなかった事もあり、気付いてやれなかった事を凄く後悔しました。
結果的に早期発見でしたが、もっとよく観てあげていれば、緊急外来でも何でも手段はあったと思います。
娘が自分の前から居なくなるのでは無いかと怖くて仕方なかったです。
また、『川崎病』は1週間で退院できるのは運が良い方なんだそうです。
中には、合併症を起こしてしまい、退院できても運動が出来なくなってしまう子もいるそうです。
娘がそうならなくて、本当に良かったと心から思いました。
今回の事がきっかけなのか
娘はまた少し喋る言葉が増えました。
それだけ刺激の強い期間だったのだと思います。
まとめ
- 川崎病は早期発見がとても大切な病。
- 発見が遅れると、合併症である『肝動脈瘤』を引き起こす。
- 特徴は6つあり、5つ当てはまれば川崎病と診断される。
- 治療入院は1週間から3ヶ月以上。
- 子供のメンタルケア(ヒマ対策)も忘れずに!
川崎病は、パパママが知っているかどうかで回復までのスピードが大きく変わります。
子供の為に、川崎病の6つの特徴だけでも、知っておいて貰えると嬉しいです。
終わり